560. 植物詩画家の ちゃ太郎 デビュー・28人目のはなのころ新メンバー
詩を添えた植物画を描くちゃ太郎が、はなのころの新メンバーに加わりました。デビューまで1年近くやり取りを続け、自身と向き合い続けることで何度も殻を破って成長した28人目のメンバーです。優しさと愛のあふれる作品を制作し、今月14日から始まる「はなのころチャリティー作品展」(福島県いわき市・アートサロンいわき)で初めて出展します。
ちゃ太郎から初めてメールが来たのは今年2024年2月。「4月に何かしてみたい」「字はゆくゆくは習いたい」というメッセージでした。その後もメールが届き、絵や詩が好きそうだというのが分かり、さらに「自信がない」「外出が怖い」「何かやらなければならない」と不安がっているのを感じました。それで4月にメールが届いた際、出店予定のイベント「スプリングフェスティバル」(同市・フラワーセンター)に誘いました。当日、勇気を出してご家族と来場。久しぶりの外出を喜んでいた様子で、後日「少し自信になりました」とご返事もいただきました。
その後の連絡では「はなのころで活動したいです」とくる日もあれば「やっぱりお金を稼がないといけないから止めます」と焦る日があるなど、やり取りが続きました。この意志がハッキリせず焦っている状況でメンバー入りすると、他のメンバーと比較して不安におちいり「好きなこと」を見失うようなケースが過去に複数ありました。そうならないよう、きちんと自分の心と向き合わせるようにやり取りを続けました。上手下手、売れる売れないよりも自分の「好きなこと」を楽しいと思える純粋な気持ちを大切にできるか、精神的な壁にぶつかった時に焦らずに乗り越えられるか、自身の弱さを認める強さを持てるか、自分で判断・決断する勇気を持てるかなどを暗に確認するようにし、その意味を理解してもらえるまではメンバー入りを控えるようにしました。
やり取りが続き、一度10月の「はなのころパーク」に誘いました。決して無理して誘わず、自身の意思で参加か不参加かを決めてもらうようにし、色々な葛藤と外出に不安がある中、それでも10月の当日に来場。作品を発表して喜んでもらい、殻を破ることで世界が広がり、さまざまな方々と触れ合える楽しさを再び体験してもらえました。
その後の10月下旬、本人からメンバー入りを望む強い意志のメールを受けました。まだ他人と比べてしまうような予感もあったのですが、それでもメンバーになりたいという強い意志と決断、勇気と覚悟を感じ、それまで8カ月間の成長も著しく、メンバー入りに至りました。不安を抱えながらも殻を破って外出する勇気を度々見せ、世界が広がる体験ができている、自分の心から目を背けず、弱さを認める強さが少しずつ持て、制作活動を楽しく取り組めるものと感じています。
ここまで時間を掛けて自身と向き合わせてメンバー入りさせたのは初めてです。ちゃ太郎は壁にぶつかっては食らいつき、何度も殻を破ってきました。自信を持ってデビューさせられます。ちゃ太郎は持ち前の優しさに加え、勇気と強さ、自身の「好きなこと」を信じて楽しめる力を少しずつ身に付けています。きっと壁にぶつかっても焦らずにゆっくり乗り越えられます。ちゃ太郎の「好き」と「才能」がもっと育ってほしいのが願い。ちゃ太郎の愛にあふれた作品を楽しんでいただき、応援してほしいと思っております。
<ちゃ太郎も出展予定の第3回はなのころチャリティー作品展>
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会期:2024年12月14日(土)〜22日(日)・18日は休館
時間:10〜16時半(最終日は15時閉館)
会場:アートサロンいわき(福島県いわき市中央台飯野2丁目25-6)
今年の主な賛同作家(五十音順・敬称略・2024年11月22日現在):
会田光子(絵画) 、安斉重夫(鉄の彫刻)、安斉タツ子(詩画)、草野輝美(アクセサリー)、小林工悦(日本画)、斉藤広美(絵画)、坂内宏年(動物木工)、坂内ゆき子(着物リメイク)、佐藤界(陶芸)、佐藤みち子(ガラス)、下山田晴彦(版画)、鈴木儀一(絵画)、高羽博樹(切り絵)、高羽美智子(アクセサリー)、高山恵美子(アクセサリー)、粒来重人(絵画)、鶴見真佐子(絵画)、新谷辰夫(陶芸)、箱崎りえ(陶芸)、濱田正弘(水彩)、まちこkinder(羊毛フェルト)、水野和江(小物アクセサリー)、水野春子(手芸)、水野秀紀(工芸)、宮本桂子(パッチワーク)
特別賛同(同):安部直人(銅版画)