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投稿:2023.03.23

アタリメ情報1. 障がい者サポート団体「ATARiME」(アタリメ)設立へ・交流の場をつくり 支援者を養成

障がい者を支援する新たな団体が福島県いわき市で4月に誕生します。サポーターを養成して障がい者の交流の場をつくるこの団体名は「ATARiME」(アタリメ)。代表は「はなのころ」の代表が務めます。初年度は障がい者向けヨガイベントと障がい者サポーター養成講座の定期開催を計画。第1回目のヨガイベントを5日に市内で開くのを皮切りに活動を始めます。

* 当事者の交流が生きる支えに

誕生のきっかけは、地元の視覚障がい者サポーターグループ「縁(ゆかり)」(事務局:木村眼科クリニック)の解散です。視覚障がい者を2009年から支援してきた「縁」は最盛期には視覚障がい者70人を旅行に連れて行き、視力を失っては難しいことでもサポーターの支援で実現させ、生きがいを生み出してきました。定期的に旅行など交流イベントを開催。失明して生きる希望を失った方が交流を通して前向きに生きられるようになったり、医師・看護師から白杖の使用を勧められても拒む方も当事者から勧められたら受け入れられて行動範囲が広がったりした事例も。当事者同士の交流が生きる支えになっていました。運営側の高齢化を理由に今月末でこの「縁」が解散すると、はなのころの代表が昨年末に関係者から聞き、いわきでこうした障がい者支援団体が喪失する損失を憂い、新たに立ち上げることとしました。

「縁」での最後のヨガイベント=2023年3月1日、福島県いわき市の兎渡路の家

* 毎月1回ヨガイベント

団体名の由来は、障がいのある方が社会で生活するのが当たり前になってほしいと願い「当たり前」を地元の方言にしました。現会員は主に医療・福祉関係者の10人。初年度は障がい者向けのヨガイベントを毎月1回、市民向けの障がい者サポーター養成講座を年数回計画しています。ヨガイベントは「縁」で2015年から視覚障がい者に指導してきた地元のヨガ団体「Re.yoga Lotus(リ・ヨガ・ロータス)」が講師を担当。ヨガで心身を整えた後はランチの交流もします。参加者は視覚障がいだけでなく幅広い障がい種別を対象にし、障がい者支援に興味のある市民にも門戸を広げて交流をうながします。1回目のイベントは4月5日、いわき市の「兎渡路の家」(木村眼科クリニック研修センター)で開催します。

* サポーター養成講座も

障がい者サポーター養成講座は年数回を計画。専門の講師を招き、市民に支援の技術と倫理観を学ぶ機会をつくります。希望する受講者メンバーで障がい者サポーターチームを組織し、障がい者の交流を支援していく青写真を描いています。「縁」では、県外の視覚障がいのサッカーサポーターがいわき市を訪れるのに支援の問い合わせが寄せられるなど、支援の窓口にもなっていました。チームができれば障がいを持つ観光客の支援もでき、障がい者向けのイベントもより積極的に企画できるようになります。

 

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