349. 視覚障がいでも楽しめる絵画 盲導犬を描いてお届け・ゆずゐ
ワクワクドキドキを描くゆずゐがこのほど、注文を受けて制作した絵画3点を依頼者に納品しました。視覚障がいを持つ依頼者で、引退を控えた盲導犬を描いて思い出の絵に仕上げました。
依頼のきっかけは8月のヨガ交流イベント(アタリメ主催)。ゆずゐが色の出ないボールペンでスクラッチして描いたイヌとネコの絵を披露しました。その絵に触れた参加者からイベント後、その2枚のほかさらに「盲導犬を描いてほしい」と依頼を受けました。その方の盲導犬は引退を控えており、記念にしたいという思いも。ゆずゐがその場で写真撮影し、それを元に絵を描きました。
ゆずゐはその時「あのガリガリの絵を触ってもらう考えが思いついたのは、障がいがある人ない人みんなが、その時に初めて同じ気持ち、初めて同じことを共有してほしかったからです。初めてのことに触れたみんなが同じ気持ちになってほしい。あの時みなさんが楽しいという気持ちで形になったことをすごく嬉しく思っています」とコメントを寄せていました。
ゆずゐはご依頼の絵を描き始めてから一時、家庭での忙しさや通所施設での業務に追われて「どうしていいか分からない」とパニックにおちいり制作が止まりました。その際、やる事が重なっても慌てることはないと落ち着きを呼び掛け、家庭の事情を最優先にしその次に施設の業務を考え、余裕ができた時に絵を描くよう話し合い、一人で抱え込まないよう強く伝えました。施設の職員の方の心強いサポートもあり、ゆずゐは落ち着きを取り戻し、予定通りに完成。3作品はいずれもスクラッチと色えんぴつで描いた、盲導犬と依頼者をモチーフにした「絆」、子犬の表情が愛らしい「Puppyプペポップ」、独特な色遣いと模様が印象的な猫の「ファッショニャブル!」。
作品は9月6日、今月のヨガ交流イベント(アタリメ主催)で納品。依頼者はゆずゐから喜んで受け取っていただきました。許可を得てイベントの参加者の皆さんにも披露すると好評。盲導犬と依頼者を描いた絵を見た人は「すごい!」「そっくり!」「ハンサム!」と声が上がり、依頼者は笑顔を浮かべていました。これを機に参加者2人から「絵を描いてほしい」というさらなる依頼もいただきました。
ご依頼者に絵の描写を説明し、描かれた盲導犬の服の柄などを伝えると笑顔になってイメージを膨らませていました。近所にイヌ好きがいるようで1枚はプレゼントしたいとも。ゆずゐが抱えるハンデを知り「応援してあげたい」と温かい言葉もいただきました。視覚障がいの友人にも絵を描いてもらった話をしてくださり、お陰様で輪が広がっています。
ゆずゐは「目が見えない方もガリガリの作品に触れることで、みんなと同じように観る・感じる・共有することができ、それはとてもワクワクドキドキすることです。作品をお披露目してみんなを楽しい気持ちにできたことが何よりも嬉しかったです」と喜んでいます。「作品制作中には色々なことがあり頭を抱える時もありました。でも乗り越えられて私は成長していくんだと思いました。これからも色々なことがあると思いますが、楽しく描いていきます‼️」と抱負を寄せてくれました。