22. *悩みを抱えないように〜活動の悩みを聞き取る仕組みを考えました*
精神・知的障がい者は人によって様々な特性を持ち、生きづらさを感じています。人によっては定期的にうつ症状が出てしまい、一般就職は簡単ではありません。コミュニケーションが大の苦手で、新しい環境に敏感ですぐ体調を崩すことも。ですのでメンバーに新しい挑戦を求める度、不安にさせてしまう恐れもあります。そこでメンバーが安心して「はなのころ」活動ができるよう、不安にいち早く気付いて解消できる仕組みをつくりました。才能の芽を摘んでしまうことのないよう、メンバーが安心して活動できるよう努めていきます。
① 毎月の打ち合わせごとに「するべき事」と「理由」を確認します
・長期目標、「実現のために今すべき事」と「その理由」を確認します。
→障がいによっては、作業するに当たって役割分担や先の予定が分からないと不安に陥ってしまうこともあるので、それを解消するための仕組みです。
② 毎月の打ち合わせごとに「楽しさ・成長実感」を数値で確認します
・「楽しいか、いなか」と「成長している実感があるか、いなか」を、それぞれ10段階で答えてもらい、以下のチェックシートを使って悩みを抱えているかを見つける糸口にします。
→言葉では悩みを口にしずらいために数字で答えてもらう
<チェックシート>
<使い方>
もし「楽しい」8、「成長の実感」8といずれも高く、上記マトリックスの④「楽しくて成長できている」にいるならば安心と認識。もし「楽しい」7、「成長の実感」2と、上記マトリックス②の「楽しいけど成長の実感がない」にいるなら、自信をつける工夫をするか、成長感のない時期の必要性を話し合います。このように活動の悩みを聞き取るよう工夫していきます。
③ 新しい挑戦を依頼する時に「やりたさ・自信」を数値で確認します
・「やりたいか、やりたくないか」と「やる自信があるか、ないか」を、それぞれ10段階で答えてもらい、以下のチェックシートを使って新しい試みに不安がないかを見つける糸口にします。
<チェックシート>
<使い方>
もし「やりたい」8、「自信」8といずれも高く、上記マトリックスの④「やりたいし自信がある」にいるならば実行。もし「やりたい」3、「自信」8と、上記マトリックス③の「やりたくないけど自信がある」にいるなら、どうすればやりたくなるかを話し合い、場合によっては止める。このように新しい取り組みの悩みを聞き取るよう工夫していきます。
④ 「はなのころ」メンバー以外に活動の悩みを相談できる人をつくっておく
・「誰にも相談できない」と一人で抱え込むことがないよう、施設関係者に事前に協力を求めて「緊急の連絡先」を作っておく。メンバーには「『はなのころ』に相談できない時は、〇〇に相談してね」と伝えて、安心感を与える。
以上の仕組みでメンバーの安心を確保し、必要のあるメンバーには適用して参ります。しばらくやってもしやり方を変えた方がいい場合は柔軟に対応いたします。
2020年8月31日