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投稿:2021.10.05

72. *心を込めて 雑貨作ってます 1. 「Do」 ①事業所編*

魅力的な雑貨を作っている福祉事業所はたくさんあります。そこでは障がいをお持ちの方が一つ一つ丹精込めて、機械化による大量生産の商品にはない個性を生み出します。そんな事業所や作り手、商品を不定期に紹介していきます。

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福島県いわき市内郷地区の福祉サービス事業所「Do(ドゥ)」は、ハーバリウムやアートフラワーなどを作っています。様々な創作活動のほか、グループワークやブログの更新、パソコンの使い方などを学び、就労に向けて活動を行っている事業所です。

* B型と就労移行
Doは2019年12月に開所。施設内に事業所を構える「サクラゼンセン合同会社」が運営する、就労継続支援B型と就労移行支援の多機能型事業所です。就労継続支援B型では、部品の不要なバリを取り除く「バリ取り」作業や、ハウスクリーニングや草むしり、ほかにも講師を招いて創作活動も積極的に実施。利用者の方々はハーバリウム、アートフラワー、ペーパークラフト、パッチワークなどの腕を磨いています。

↑制作しているアートフラワーとシューキーパー(消臭剤)

* 制作活動をして感じる喜び
Doではアートフラワーやハーバリウム、シューキーパー(消臭剤)など様々な創作活動を行い、どの作品も一つ一つに正確性が求められるので、一生懸命取り組んでいます。アートフラワーでは講師を招き、鉢に小石、オアシス(吸水スポンジ)、ボンドを入れてバランスを見ながら丁寧に造花を飾り、仕上げにコケを敷き詰めていきます。利用者は「作った作品をお客様が手に取ってくれるだけで嬉しい。自分の作品に関心を持ってくれることがとてもやりがいに感じる」と話していました。アートフラワーやハーバリウムが苦手だった利用者は「手順を教えてくれる事によって、努力し、頑張れます。お客様目線になって商品を作り、喜んで頂きたいです」「ラッピング(アートフラワー)が不得意だったけど挑戦する事で少しずつ克服しています」と、何度も練習を重ねています。

* 立体絵画のような紙ねん土作品も
今回取材した日は隔週で行われている工作教室の日です。利用者13人が紙ねん土とパッチワークの2班に分かれ、講師から指導を受けて創作。紙ねん土班は、見本を見ながら赤べこやお地蔵様などを作って絵の具で色付け。ペーパークラフトで編んだ台紙に、丁寧に紙ねん土で作った花びら一枚一枚を貼り付けたアネモネの作品は、立体絵画のような仕上がり。創作した利用者は満足そうに喜びの表情を浮かべ、講師は「よくできた」「すごいね」「頑張ったね」と全員に声を掛けていました。

* 制作物が売れるとやりがいに
現在は新型コロナウイルス禍で控えていますが、市内のスーパーなどで制作品の販売会も開催。利用者の方々が店頭に立って販売します。ペーパークラフトで作った動物の人形が人気商品の一つで、制作した利用者は「自分の作った作品を買っていただけるとやりがいを感じる」と自信に繋がっています。ハーバリウムは美容室や不動産会社に好評。他にも造花を使ったアートフラワーは自動車販売店に人気で、車の成約時や、特別なお客様にプレゼントするノベルティーグッズとして活用されています。

* 制作以外の作業
作業としてバリ取り、ハウスクリーニング、草むしりを行っています。バリ取りではバリをちぎったり、カッターナイフで切ったりと真剣に取り組んでいます。利用者は「私が仕事しやすいようにチームで作業を工夫してくれたり、できない部分は互いに補い合っています。一人一人のためにみんなで工夫し合っています」と、チームワークを発揮。ほかにもハウスクリーニングでは新しい施設内の掃除を行い、外壁やキッチンの油汚れなど長期的な作業も取り組んできました。草むしりでは、市内の中古車販売店で竹を切り、雑草を抜いて砂利を敷く作業を行っています。

↑ペーパークラフトの動物人形

* 就労移行 協力し合って学ぶ
就労移行支援では主に社会勉強やパソコンの使い方を学んでいます。パンフレットの制作やブログの投稿、SNSの投稿も行い、利用者は「文章をみんなで考えて、意見を出し合いグループワークなども行っています」と協力。パソコン関連の資格取得を目指している利用者もおり「ここに通って学習意欲がわいている」と話します。ほかにも注文を受けた商品の配達やバリ取りの完成品をB型と交代で納品に行き、ラベル作成やラミネート加工、納品書・請求書作成といった事務作業、送迎車両の点検も協力して取り組んでいます。

* 事業所の雰囲気
施設内の雰囲気について、利用者は「(Doは)落ち着いた雰囲気で仲間と作業でき、工夫して考える事や喜びが日々のやりがいや自信につながっています。技術を身に付けられる環境もあります」と話していました。Doの元利用者で、現在は用務員として採用された方は「明るくて活気がある」と環境の良さを語りました。

<次回は商品のハーバリウムを紹介します>

*Do*

住所:福島県いわき市内郷御厩町3丁目75-6
提供サービス:就労継続支援B型、就労移行支援
利用時間:B型が午前9時半〜午後3時半、就労移行が午前10時〜午後3時半
定員:B型が14人、就労移行が6人
電話:0246-51-6033
メール:dodo@ka2.so-net.ne.jp
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