204. 一匡(いっきょう)の写経を初展示 城満寺(徳島県)田村住職からお言葉も・龍雲寺(福島県)
古代文字で写経するはなのころメンバー・一匡(いっきょう)がこのほど、福島県いわき市の龍雲寺で開かれた写経会で初めて作品を一般公開しました。作品を見た参加者が「きれい」「すごい」と声を上げ、手を合わせたり一匡に写真撮影を求めたりする場面も。この日訪れた四国最古の禅寺で知られる城満寺(徳島県海陽町)の田村航也住職から「これからも書き続けてください」と励ましのお言葉をいただきました。
* 展示と交流の願いをかなえる
一匡は東日本大震災後、自身の心を鎮めるとともに犠牲者を悼むために古代文字で写経を始めました。独学で調べながら膨大な量の経典を宗派を超えて書き続けています。はなのころは「作品を展示したい」「人と交流したい」と8月に加入した一匡の願いをかなえるべく、龍雲寺のご協力を得て10月8日の写経会で展示することに。幸運にも田村住職がこの写経会に訪れるタイミングで実現できました。
* 作品を見た方から質問攻め
写経会が始まるまでの時間、参加者が作品にぞろぞろと集まり出して見入ります。「すごいきれい」「見ているとじわっと体が温まる」「勉強家ですね」などの感想が聞かれ、中には作品に手を合わせる方も。「いつから書いているの?」「この字はなんて読むの?」「どこに住んでいるの?」など質問攻めに合い、一匡は快く自己紹介や作品紹介をして交流。「どう書いているの?」という質問には「流れるままに書いていますよ」と照れ笑いを浮かべていました。一匡は一時間、参加者と同じ空間で般若心経を写経し楽しみました。
* 写経の功徳
田村住職は「写経と坐禅」について法話。般若心経を紐解いて「写経の功徳」を説き、写経をすることで「自分にくる幸せだけでなく、世間にも良いことがたくさん生まれる」と教えを語りました。本堂に移って坐禅も体験し、心を鎮めました。一匡は田村住職と一緒に記念写真を撮影すると、参加者から「写真を撮らせてほしい」との要望も。多くの方に声を掛けられ、笑顔で応えていました。
* 「写経はみんなを幸せにできる」
田村住職に一匡の写経を見ていただく機会もあり、丁寧な筆遣いやこれまで書いてきた経典の数に驚かれていました。素人には理解できないような、専門的な経典の話題で会話する場面も。田村住職からは「写経はみんなを幸せにできます。これからも頑張って書き続けてください」と温かいお言葉をいただきました。
* 一匡「嬉しいです」
一匡は「こんなに見てもらえるとは思わなかった。嬉しいですね」と充実した表情。一緒に参加したご両親も、参加者に作品の説明をする一匡を見て笑顔を浮かべていました。一匡は後日、作品を製本した分厚い写経本を田村住職に郵送し、ご縁に感謝していました。